質問主意書

第7回国会(常会)

答弁書


答弁書第五〇号

内閣参質第四〇号
  昭和二十五年四月七日

内閣総理大臣 吉田 茂      


       参議院議長 佐藤 尚武 殿

参議院議員星野芳樹君提出大工、左官、とび、電気屋等の土建労働者の生活防衛組織醸成に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員星野芳樹君提出大工、左官、とび、電気屋等の土建労働者の生活防衛組織醸成に関する質問に対する答弁書

 御例示の大工、左官、とび、電気屋等は、他産業における単純労務者とは自ら趣きを異にし、その業態からみると、事業者であり且つ労務者である場合が極めて多いのでありまして、これらに対しましては、豊富な知識経験に基いて、その職能を十分発揮しますよう、さきに職業安定法が禁止致しております労働者供給事業と建設工事の関係に調整を図りまして、その活動を容易且つ明確ならしめますと共に中小企業等協同組合法に基いて、事業協同組合又は企業組合の育成に努めつつあります。即ち、これらの組合に対する金融の円滑化を図りますため折角努力中であります外、企業の合理化等に資しますため経理制度の確立を図るべく種々指導を加えつつあるのでありまして、組織を通じての基盤確立のために目下努力を致しておるものであります。
 何分にも建設業の特殊性に鑑みまして、今後幾多の配慮を必要とするものでありますが、目下これらの方が下請として活動せられる場合、元請と下請との請負契約が適正に行はれるための標準契約々款の作成、その他、これらの方の向上発展対策について、種々研究準備中でありまして、今後建設業法の運用と相俟つて行政措置により、更に万全を期したい所存であります。