質問主意書

第7回国会(常会)

答弁書


答弁書第三二号

内閣参質第二二号
  昭和二五年二月十八日

内閣総理大臣 吉田 茂      


       参議院議長 佐藤 尚武 殿

参議院議員川上嘉君提出奄美大島学生生徒の日本本土留学に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員川上嘉君提出の奄美大島学生生徒の日本本土留学に関する質問に対する答弁書

一、奄美大島から日本へ留学している学生のうち、琉球軍当局との契約により派遣されているものの学資についてはその必要なものは琉球軍当局から支給されているのでさほど不自由はないと思われる。
 これらの学生以外の者で、日本に留まり勉学している学生については、戦後の国際関係の為に現在は直接奄美大島からの学資送金が困難な事情があるが、近き将来かかる障害が除かれることを希望すると共に、学資困難な学生に対しては、日本の他の学生と同様できるだけ援護の途を講じたいと思う。

二、奄美大島からの日本本土への進学については、連合国軍最高司令官並びに琉球軍司令官の取計いにより昭和二十四年度には奄美大島からの十四名を含め沖縄から約百名の学生が留学中である。これらの学生の補導その他生活上の問題についても連合軍当局の指示の下にできるだけの世話をしている。又これらの学生は琉球軍当局の契約学生として留学しているもので、学資は全部琉球軍政費から支出されている。
 この方法により沖縄からの留学生は将来も引きつづき実施されるものと考えている。