質問主意書

第7回国会(常会)

答弁書


答弁書第二〇号

内閣参質第八号
  昭和二十五年二月七日

内閣総理大臣 吉田 茂      


       参議院議長 佐藤 尚武 殿

参議院議員小川友三君提出米の供出に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小川友三君提出米の供出に関する質問に対する答弁書

一、供米不振の原因

(一) 作況の不良及び減収量把握の困難
 昭和二十四年度産米の作況は当初天候が順調に推移したため豊作を予想されていたが収穫期に近づくにつれ風水害、病害等の被害が激増したが、右の尻下りの作況は減収量の把握を困難ならしめ十一月二十九日の補正会議の際見込んだ減収量よりも十二月下旬発表された推定実収高は更にこれを下廻つている情況にあること。
(二) 調製時期における天候の不良
 中国、四国、九州の各地方においては十二月より一月にかけて平年に比し降雨多く農家の調製作業が著しく遅延したこと。

二、供出の督励措置

(一) 本省職員の現地督励
 特に不振地方に一月上中旬に亘り食糧庁課長が現地督励を行つた。
(二) 米穀の横流防止
 米穀の横流を防止しこれを正常ルートにのせるため国警察本部長官に対し取締の強化を依頼し間接的に供出量の増大を期した。
(三) 中央、地方を挙げて弘報運動を強力に展開し供出の促進をはかつた。
 既に実施を見た主なる事項は次のとおり
(1) 供米促進についての新聞広告(一月八日毎日新聞掲載)
(2) 第二回供米富士書入式(一月十八日供米富士前に於て)
(3) 供米優良町村の表彰(一月十八日北海道、新潟、福井、石川三県の優良四ケ村に対して)
(4) 全国RFD農事番組担当者協議会(一月二十五、六日町村会館に於て)
(5) ラヂオその他による弘報
(四) 最近の供出状況は別紙のとおり補正割当対比八七・三%であり供出期限も接迫している関係上供出状況も漸次好転の傾向がみられる。

昭和二十四年産米買入状況調 一月二十日現在(単位 玄米換算千石……割当量 玄米換算 石……買入量)