第7回国会(常会)
答弁書第五号 内閣参甲第一七〇号 昭和二十四年十二月二十三日 内閣総理大臣 吉田 茂 参議院議長 佐藤 尚武 殿 参議院議員岡村文四郎君提出農産物の統制撤廃と資金に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員岡村文四郎君提出農産物の統制撤廃と資金に関する質問に対する答弁書 農産物の急激な統制撤廃は、お説の通り農家経済に打撃を与えることとなるから、政府としても統制を撤廃する作物については、極力作付時期前にその計画を公表する方針でその取扱については慎重を期している。 明春作付される作物の統制については、現在政府部内において研究の上関係方面と折衝中であるが、米雑穀については従来の通りの統制を明年度においても継続し、いも類は一部について撤廃としたいと考えている。その場合のいも類の供出量については目下具体的に検討中である。 次にいも類の統制が一部撤廃となつた場合の集荷資金であるが目下集荷資金の所要額及び農業協同組合と業者の取扱割合等について検討中である。農業協同組合を通じて処理されるものについては、いも類の出荷が現在の制度ではその供出代金の収入期と大体一致するので組合金融の資金操作により処理出来るものと考えており、業者取扱の分については市中銀行の融資につき斡旋を考慮している。内地産馬鈴しよ及び早期出荷の甘しよについては、農林中央金庫より信連単協への融資を考慮している。 なお、具体的資金計画については目下作成中である。 |