質問主意書

第7回国会(常会)

質問主意書


質問第五八号

海事金融に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十五年四月二十一日

横尾 龍      

       参議院議長 佐藤 尚武 殿



   海事金融に関する質問主意書

一、第五次新造船の場合においては対日援助見返資金借入に関し当該新造船では八〇%担保に付、二〇%の増担保を要求され、この増担保には当該船主所有の他船舶が充当され、これが為所有船腹の殆ど凡てが増担保に引当てられている現状である。従つて船舶以外には固定資産を有しない船主にとつては既に担保能力がなく、第六次新造船においても増担保を要求されるならば発註不可能となると思われる。よつて対日援助見返資金に対する担保は当該新造船のみに限り、増担保を要求しない様にしては如何。

二、第五次新造船の場合においては対日援助見返資金金利は七・五%であり、一般市中金利は一〇乃至一二%であるから両者を平均して約一〇%と言う世界に類を見ない高率である。然るに外国における船舶建造融資金利は大体平均して貸付期間十五年、利率三分五厘である。これでは到底国際海運場裡の競争に堪え得ないと思われる。よつて対日援助見返資金の金利は少くとも国債並の五分程度迄に引下げる必要があると思うが如何。

  右質問する。