質問主意書

第7回国会(常会)

質問主意書


質問第五七号

全国農業会等清算事務費に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十五年四月十九日

岡村 文四郎      

       参議院議長 佐藤 尚武 殿



   全国農業会等清算事務費に関する質問主意書

 本件については去る三月二十二日附の答弁書を受領せるも、その答弁内容は極めて不充分であるから、次の点に関し再び政府の明確な答弁を要求するものである。
 即ち、政府は農林中央金庫が自発的に全国農業会等の清算費を負担しているというが、それは全く事実に反する。農林中央金庫がこの清算に従事することになつたのは、政府の命令によつたものであつて決して農林中央金庫の希望によつたものではないのである。
 従つて農林中央金庫に、この清算費の一部を負担させるのは妥当の措置ではない、のみならず農林中央金庫が負担するということは、結局殆んど農民がこれを負担するというも過言ではない実情である。
 又清算経費は清算法人自体においてこれを負担するのが建前であることは、政府の答弁の通りと考へるが、農業会の解散は、終戦後の特殊事情によるのであつて普通の場合に於ける法人の解散とは異るのである。かかる事情を考慮するならば、政府は清算経費を支弁する必要があるとは認められないなどと言い得ないのであるから、金融機関再建整備法において政府補償を行つたように、この場合においても政府補償を行うのが当然と考える。政府は補償する意思はないか。

  右質問する。