質問主意書

第5回国会(特別会)

答弁書


答弁書第五十五号

内閣参甲第五八号
  昭和二十四年四月二十日

内閣総理大臣 吉田 茂      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員小川友三君提出人口問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小川友三君提出人口問題に関する質問に対する答弁書

 受胎調節は、現在の国民の経済生活事情から見まして極めて重要な問題と考えます。
 政府と致しましては、我国経済の再建によつて、人口収容力の増大を図り国民生活の安定向上を期して参りたいと存じますが受胎調節につきまして最近若干の調査を致しました結果によると、国民のほぼ二割余はこの受胎の調節を実行致して居ります。なおその他受胎調節を希望しているが、その方法及び用具等につき知識の足りない人々が沢山あり又優生学上受胎調節を積極的に行うべき場合もありますので政府としては、これらの国民に対しては医学上有効適切な実行方法及び保健上害のない用具等の指導を行うため、保健所その他の機関を活用致したいと考えております。
 避妊薬の許可につきましては、薬事法の規定により薬事委員会で審議中でありますが、近く保健上有効なものについては許可せられる見込であります。