第5回国会(特別会)
答弁書第四十五号 内閣参甲第四六号 昭和二十四年四月八日 内閣総理大臣 吉田 茂 参議院議長 松平 恒雄 殿 参議院議員小川友三君提出飴製造課税及び製産に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員小川友三君提出飴製造課税及び製産に関する質問に対する答弁書 飴は、幼児菓子、労務者特配用菓子の原料として、又医薬用(肝油製剤、人参製剤、エーテル製剤等)、合成清酒、果実酒、雑酒、佃煮、魚粉、画用絵具、漆等の原料用に消費され、食糧行政上主食の補助とは考えていない。 又飴に対しては、主食の補助とは認められないことにより、砂糖に対する砂糖消費税、ぶどう糖、サツカリン、ヅルチン及び蜂蜜に対する物品税との負担の権衡を考慮して百斤につき二千七百円の物品税を課しているのであるが、飴の物品税の負担割合は、公定価格において平均三割五分程度であつて他の課税物品に比し高率であるとは認められないものであり、しかも取引の実情に顧るときは、現行税率が取引を阻害する程のものでないと考えられるのである。 従つて飴の物品税を引き下げるときは、他の課税物品についても権衡上軽減を図る必要を生ずることとなり、租税収入に大なる影響を及ぼすものであるから、現下の財政事情の下においては、この税率の引き下げは、困難と考える次第である。 なお飴用澱粉の総量は、昨二十三年は一、八二三、〇〇〇貫、本年度(第一期)割当数量は二、四〇〇、〇〇〇貫である。 |