質問主意書

第3回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第十三号

内閣参甲第一七七号
  昭和二十三年十一月三十日

内閣総理大臣 吉田 茂      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員小川友三君提出水害対策及び救済事実の発表に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小川友三君提出の水害対策及び救済事実の発表に関する質問に対する答弁書

一、公共土木施設に関する昨年の全国都道府県水害総額は一五、九四四、〇二六、五〇五円で之に対する国庫補助総額は一〇、九六〇、四七九、一二〇円であり内二十二年度に一、一五〇、七〇八、〇〇〇円の国庫補助金を交付し本年度四、〇一九、九一七、三九〇円を交付する予定である。
尚直轄災害総額は二、二二九、三六一、八二五円で内二十二年度に六四八、五〇五円を交付し本年度に八一九、九三三、六〇三円を交付する予定である。
又本年の全国都道府県水害に付ては目下検査施行中で適確な数字を得ないが大体被害総額四五、〇〇〇、〇〇〇、〇〇〇円で之に対する国庫補助額は三五、〇〇〇、〇〇〇、〇〇〇円の見込であり。
尚直轄災害においては総額四、六九八、四八九千円で之に対し二、二八七、六二五、五〇〇円の要求額を本年度分として追加予算提出の予定であります。
国庫財政逼迫の為充分な復旧費をなし得ないのは遺憾であるが財政の許す限り予算の協賛を得て重点措置の促進に努める方針であります。

二、河川改修工事の実施は減水期を選ぶべきは当然でありますので政府におきましても此の方針で工事の促進に当りて居るのであります。
河川の改修工事費は第二回国会において直轄河川では一、八三九、五八五、〇〇〇円で中小河川(補助額)に対しては四八〇、〇〇〇、〇〇〇円の協賛を受け既定計画に従ひ施行しつつある状況で又農閑期の労務の活用にも意を用ひて実施している次第でありますが前期の如く財政の関係上予期の成果を挙げ得ない実状にありますことは洵に遺憾であるが実施箇所の選定に意を用ひ予算の範囲内において最も効果のある様重点実施を致して居るのであります。