質問主意書

第3回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二十四号

中小企業対策に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十三年十一月二十日

板野 勝次      

       参議院議長 松平 恒雄 殿



   中小企業対策に関する質問主意書

一、本年十月二十二日の商業新聞紙の報道によれば、大屋商工大臣は「中小企業対策としては、資材の適正な配分に欠けている点を是正し、時間的ズレをなくすると共に、金融の適正な運営をはかる。しかし救いがたい中小企業は自然陶汰にまつより他ないだろう」と語つている。中小商工業者を資金、資材及電力の面からしめつけるために金融緊急措置令、融資優先順位決定、傾斜生産方式及復興金融金庫法を創設したのは幣原内閣及第一次吉田内閣であつた。現吉田内閣はこれをどのように改正して資金資材を中小企業のために確保しようとするのか、具体的政策を示されたい。
 また「救いがたい中小企業」とはどのような業種か、その業種を列挙されたい。

一、低賃金政策、低農産物価格政策、大衆課税政策のために国民大衆の購買力は昨年に比して約六割程度に低下している。国民の購買力がなくなれば中小企業存立の基礎がなくなるが、大衆の購買力を対象とする中小企業は「救いがたい中小企業」として「自然陶汰にまつ」つもりか、この業種に対する対策を具体的に示されたい。

一、中小企業は重税のため破滅せんとしているが、税制改革の用意ありや否や。