質問主意書

第2回国会(常会)

答弁書


答弁書第百四号

内閣参甲第一〇五号
  昭和二十三年五月十一日

内閣総理大臣 芦田 均      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員宿谷榮一君提出農機具生産行政事務機構強化に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員宿谷榮一君提出農機具生産行政事務機構強化に関する質問に対する答弁書

 現在わが国が当面している経済的危機を突破し、国民経済の安定恢復を図るためには、その根本である食糧問題の解決を先決とすることは云う迄もない。商工省ではこの見地に立つて、食糧生産の前提要件たる農業用諸資材なかんづく農機具及び肥料等の生産確保にかねてから努力し来つたところ、これを所掌する機械局産業機械課の人員は、種々の理由により従来比較的少数に止まつたため、十分の行政力を発揮出来なかつたのであるが、昨年来農機具供給の重要性が一段と認められるにいたつたので同課の人員充実には特に意を用い既に若干の増員を行い、もつて事務処理に遺憾なきを期している。なおこれと並行して現在の事務運営方式に再検討を加え、省き得るものはこれを省き、いやしくも人員不足による処理の渋滞等のことなき様措置する予定である。而して最近の機械工業界の趨勢としては、国際的、国内的諸事情の推移に伴いその実態に相当の変動を来し、従つてこれに対応する行政機構の上においても若干調整を要するものがあると思われるので、近く機械局の分課改正を行う予定であるが、その際は本質問の主旨を参酌し農機具行政の強化を実現し得るよう十分研究考慮したいと考えている。