質問主意書

第2回国会(常会)

答弁書


答弁書第五十号

内閣参甲第四七号
  昭和二十三年四月六日

内閣総理大臣 芦田 均      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員小川友三君提出外国人投資待遇に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小川友三君提出外国人投資待遇に関する質問に対する答弁書

一、我国経済の現状はその再建のために外国の援助を必要不可欠とする。この場合外国の援助として大きな役割を期待されるものは輸出入回転基金、米国政府の占領地域救済資金及び占領地域復興援助資金等対政府クレデイツトであるが、この外民間外資の導入も強く要望される。一般にも民間外資の導入といわれるものの形態としては
(一)我国において外国人が自己経営による投資を行う場合又は株式の所有等によつて日本の企業に参加する場合
(二)貸付その他信用の供与を行う場合等が考えられること御説の通りである。

二、このように外資の導入は我国現下の基本的要請であるとの見地から政府はこれを最重要国策の一つとしてこれが実現に努力する所存である。
 特に日本経済再建のために緊要な部門への投資については極力その導入を図りたい。そのために外資導入の受入体制についても目下各省各庁協力して研究しつつあり、その障害となる諸点は速かにこれを排除し、できるだけその導入を容易ならしめるよう鋭意研究中であつて、極力趣旨に沿うように適切な措置を講ずる所存である。