第2回国会(常会)
答弁書第二十九号 内閣参甲第二十七号 昭和二十三年三月十九日 内閣総理大臣 芦田 均 参議院議長 松平 恒雄 殿 参議院議員小川友三君提出河川工事に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員小川友三君提出河川工事に関する質問に対する答弁書 昨年七月及九月両度に亘り関東、東北両地方に来襲した台風は各河川に大出水を来し、各地に甚大なる被害を惹起し建設途上の国民生活に更に不安を増加した事は洵に遺憾であります。 政府は此度の災害の特異性を充分調査研究致しまして、之が対策を樹立し重要河川については既定計画に再検討を加え地方における学識経験者より成る治水調査会等の協力をも得て審議を進め積極的復旧の促進を図ると共に危始に頻する脆弱なる河川の堤防増強工事を重点的に実施している次第であります。 河川工事の速進を図るには渇水時において農閑期の余剰労力を利用する事が最も大切な要件でありますので政府におきましても融雪出水期を目途に出来る限りの努力を致し既に相当の成果を挙げている次第であります。 然し乍ら河川工事は何分にも巨額の工費を要しますので今後におきましても国庫財政等の許します限り積極的に之が促進を図りたいと考えております。 |