質問主意書

第2回国会(常会)

答弁書


答弁書第二十五号

内閣参甲第二十九号
  昭和二十三年三月十九日

内閣総理大臣 芦田 均      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員小川友三君提出国立病院に関する質問に対し別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小川友三君提出国立病院に関する質問に対する答弁書

 伊豆の某国立病院とは国立療養所湊病院のことと思料されますが、右は元海軍病院であつたのを終戦とともに厚生省に引きつぎ国立病院として一般診療に当りましたが、立地条件及びその環境から見て、寧ろ療養所として結核疾患の長期療養施設とし、併せて地元の方々の一般診療を行うのが最も適した施策と考えましたので、現在は国立療養所として所内の整備を着々行つております。又、近く優秀な院長が赴任されますので、優れた環境のもと優秀な技術と権威ある治療とともに、最も信頼されるサナトリウムになるものと確信いたしております。
 従つて、過渡的に一時は患者も少なかつた時期もあり所内の整備も不充分であつたと思いますが、今後は名実共に完備するこの良き環境の療養所に、西海岸といわず山間部といわずすぐれた治療を受けぢつくりと落ちついて療養に専念するために、続々多数の患者が入院を希望され全施設が十二分に活用されると信じます。
 従つて、この施設を分離し地域的に分散して各機能を半減するよりも、大所高所に立つて現在のまま名実共に充実し機能を十二分に発揮することが緊要のことと存じ、目下努力中であります。