質問主意書

第2回国会(常会)

答弁書


答弁書第六号

内閣参甲第四号
  昭和二十三年一月三十日

内閣総理大臣 片山 哲      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員小川友三君提出水害地農民に対する供出米に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小川友三君提出水害地農民に対する供出米に関する質問に対する答弁書

一、昨年産米甘藷の各県に対する割当は水害その他災害に因る減収を織り込み出来るだけ確実な収穫高を見込み、これに基いて一定の保有高を計算して割当高を決定したのでありますから、若し水害農村で収穫高よりも多い割当が現に行われて居るとすれば、その割当過重の分だけ他の町村の割当が軽くなつている訳であり、県内の末端に対する割当が適正に行われて居ないと見ざるを得ませぬ。このようなことは全く好ましからざることでありますから、水害地については農家保有の実情を調査して適当な措置を講ずることと致したいと考えます。
 なお未だ輸入食糧の見透しが明らかでありませんが政府としては欠配の起らないように努力致して居ります。

二、国内の食糧を完全に且公平に活用することが現在の我国の食糧事情から致しまして尤も必要なことでありますから水害地農村に於ける農家保有も非水害地の農村に於けると同様の取扱をして居り、その間差別を設けて居りませぬ。生産資材等を失つた水害地農民に対する救済は自から別途の立場からなされるべきものと考えます。又実際問題として、水害激甚の地帯では、主要食糧の被害も甚だしく、実際には年間保有をしようにも保有出来ない農家が相当にありますので、このような農家については配給に於て考慮するの外はないと考えられる次第であります。