質問主意書

第2回国会(常会)

質問主意書


質問第百号

未引揚者遺族の救済等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十三年四月二十七日

小川 友三      

       参議院議長 松平 恒雄 殿



   未引揚者遺族の救済等に関する質問主意書

一、旧時代、応召より七、八年間、家族最大の働き人を未引揚者として海外におかれ、二九二〇円ベース時代と言う建国以来のインフレ時代に生活苦の未引揚者遺族は代表的存在であるが、特別救済の具体策につき真剣な政府の処見を問う。

二、未引揚者遺族の農作物に対する供出割当ては、本年は一割減にすべきであるが、処見を問う、一割減の理由は農耕は人力に左右さるるので男子一人の人力の加わらざる農耕は、二、三割の減収は必至であるからである、処見を問う、農耕と人力の計算を乞う。

三、新物価体制下の今日、官吏は二九二〇円ベースになるも失業者は一銭のベースの引上もなく生活苦は加重されたわけである、戦没者遺族で特に働き手を失つた(旧日本軍政)の犠牲者に対し何程かの待遇改善が可能なりや処見を問う。

四、失業保険金も引上げすべきであるが労相加藤勘十氏の処見を問う。

  右質問に対し御答弁を求む。