第2回国会(常会)
質問第四十一号 国鉄輸送途中貨物抜取に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。 昭和二十三年三月十九日 油井 賢太郎 参議院議長 松平 恒雄 殿国鉄輸送途中貨物抜取に関する質問主意書 戦後国民の道義心は極度にたいはいしこれが国民生活安定を阻害すること言語に絶するものがあると憂慮されているが就中繊維品類はその形、容積の小なる割に価格が高価にして直ちに使用出来るためか輸送途上における荷抜は莫大なる量と件数に上つている。然も其の方法は実に巧妙を極め梱包形体に何等の変化を示さずに荷抜をされていることが始んど大部分で余りにも悪埓至極と謂はざるを得ない。この結果 一、取扱業者が其の手数料より多額の損失を蒙ること 二、配給計画に多大の齟齬を来すこと 三、荷抜実情調査のため多額の失費と労力の浪費を生ずること 四、国鉄並に取締官庁に対する信頼感の喪失 等の欠陥を招来しつつあるがこれを関係官庁方面に諮すも責任の帰着点が明瞭でないため取扱業者は泣寝入りの現情である。繊維品以外にも同様の件が多々あると思うが輸送途上の荷抜絶滅方対策を関係官庁毎、具体的に且つ詳細に示されたい。 |