質問主意書

第2回国会(常会)

質問主意書


質問第三十六号

警察関係者私用上の無札無賃乗車に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十三年三月十五日

橋本 萬右衞門      

       参議院議長 松平 恒 雄殿



   警察関係者私用上の無札無賃乗車に関する質問主意書

 最近警察関係者の中に私用のため各種交通施設へ無札で無賃乗車する者が著しく増加し、殊に朝夕のラツシユアワーに甚しいのを見る。
 現下全国の勤労者間に交通費問題の喧しい折柄、天下万民の斉しく非難する処と成つているが、その犬糞的復讎を怖れて、敢て言を発する者の無いのは甚だ遺憾である。これは明かに経営者に対しては不正行為であり、国家に対しては一種の脱税行為である。若し公務上必要の場合には、相当の理由があれば、夫々機関を通じて経営者に対し、無賃乗車証の交附方を申入れる方途も無い訳ではない。これに対する政府の考を質問する。
 綱紀粛正・吏道刷新を叫ばれている今日、政府において全国の国家地方警察及自治警察を通じ、その末端に至る迄真に国民の公僕たる立場を充分に自覚させ、その是正方を徹底させる考無きや、これ又質問する。