質問主意書

第2回国会(常会)

質問主意書


質問第十四号

乳牛牧場国営に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十三年一月二十七日

小川 友三      

       参議院議長 松平 恒雄 殿



   乳牛牧場国営に関する質問主意書

一、牛乳不足が今回の某産院事件を発生したのである、牛乳さえ、充分あれば乳児は充分に育成されたのである、一ケ月年間三十五万石前後の牛乳不足が乳児を、かくの如く惨憺たる死へと送り込む遠因である、政府は棄子院を作ると言うが牛乳無くて棄子院をのみ作つても何を食せしむる考えか所見を問う。棄子院よりも先きに必要なるは牛乳である。牛乳さえ充分容易に大衆が入手出来れば一の棄子もないのである。
 牛乳は乳児の主食である、農林省が本当の心掛さえあれば三十五万石の牛乳不足は終戦後二ケ年半の今日、充分捕捉出来たのである、某産院の外に大、小の差こそあれ沢山の乳児が、あの運命になつておるはずで考えても気の毒である。
 三十五万石の牛乳不足は僅かに三万頭の乳牛の増加により補給し得るのであり飼料は充分国内に有る。
 百千の議論より牛乳増産の実行以外に乳児救済の方法はないが、政府の所見を問う。

  右質問に対し御答弁を要求する。