質問主意書

第1回国会(特別会)

答弁書


(答弁書第百十二号)昭和二十二年十一月十八日配付

内閣参甲第一二六号
  昭和二十二年十一月十四日

内閣総理大臣 片山 哲      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員池田恒雄君提出農林大臣罷免に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員池田恒雄君提出農林大臣罷免に関する質問に対する答弁書

(一) 先般の質問主意書に対して私が「閣僚がそれぞれの所管乃至主張に基き真剣に意見を闘わすことは民主々義政治の趣旨に副う所以である」云々とお答えしたのは主として米価問題についてであり平野農相を罷免したのはその他の重要問題についてしばしば内閣の方針に反する言動があつたからである。

(二) 私は今後閣内の統一を確保し、政府施策の遂行に遺憾なからしむることを以て、私の責任を果す唯一の途であると考えている。

(三) 米価に関する閣議の決定の中には平野前農相の主張も織込まれて居り、新米価に基いて今後供出促進その他のために努力する方針である。

(四) 特に安本農政にいうが如きものは存在しない農政は国政各部門と調整を保ちつつその一環として進められる。

(五) 国政の上に於て特に平野農政とか片山農政とかいうが如きものは存在しない。平野前農相の罷免以前に於ても以後に於ても現内閣の農林政策は一貫した方針に基いている。

(六) 今後閣内の統一を確保し、一丸となつて政策の遂行に邁進することが、私を指名せられた国会の総意に副い、民主々義政治の大道に忠実なる所以であると信じている。