質問主意書

第1回国会(特別会)

答弁書


(答弁書第六十六号) 昭和二十二年十月三日配付

内閣参甲第七五号
  昭和二十二年九月三十日

内閣総理大臣 片山 哲      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員青山正一君提出試験研究機関の活動状況に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員青山正一君提出試験研究機関の活動状況に関する質問に対する答弁書

 我が国の重要魚類であるイワシ、ニシン等の漁獲は、沿岸来游の多少によつて著しく増減するが、最近の不漁傾向が何に起因するかは、一様に論ぜられない。
 然しこのことは、水産施策上極めて重要な問題であるので、農林省水産試験場に於ては、昭和二十一年度以来主要魚種について夫々専門の研究員を設置し、水産資源の変動について研究すると共に、他面海況に関する不断の調査を実施してその結果に基いて漁業者に適切な指示指導をする様にしている。
 これらの調査研究は、広汎な海域に亘り且つ長日月を要するものであつて、急速にその効果を期待することは困難であるが、一部については既に回游の状況、資源の動向について判明してきたものもある。
 その他農林省水産試験場に於ては、漁業養殖業に必要な水族の生態と環境の研究、漁具及び資材の研究、漁獲物有効利用の為の化学的研究等産業の発達に直接必要な各種の研究に従事している。