質問主意書

第1回国会(特別会)

答弁書


(答弁書第四十八号)昭和二十二年九月三日配付

内閣参甲第五四号
  昭和二十二年九月二日

内閣総理大臣 片山 哲      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員姫井伊介君提出国名正称に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員姫井伊介君提出国名正称に関する質問に対する答弁書

 各国国名の呼称が統一されることは望ましいのであるが、国際間における用法としては、既に慣行がほぼ確定しており、又法令等においても、できるだけこれを統一してゆきたいものと考える。その他の場合における国名の呼称については、強いてこれを統一するほどの必要もないことと思う。次にわが国名の呼称についてであるが、現在のところ、これを「ニツポン」と読むも「ニホン」と読むも、にわかに何れを誤りとも断ずることはできないと思う。加之、凡そこの種の呼称は、民族の歴史、伝統等によつて、自ら定まるべきもので、これを人為的に固定しようとすることは、必らずしも当を得た態度と称し難いという考え方も成り立つと思う。今日の問題として、我が国名の呼称の変更を関係方面に向つて要望することについては、なお充分たる考慮を要するものと考える。