質問主意書

第1回国会(特別会)

答弁書


(答弁書第三十五号)昭和二十二年八月二十三日配付

内閣参甲第四〇号
  昭和二十二年八月二十二日

内閣総理大臣 片山 哲      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員小川友三君提出鉄道(国鉄)の赤字防止に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小川友三君提出鉄道(国鉄)の赤字防止に関する質問に対する答弁書

 国有鉄道の運営は、企業独立採算制の原則にしたがつてなされることが必要と考えられる。
 これがためには先ず国鉄内部の経営の合理化をはかり、なお不足する経費の財源は適正なる運賃収入に求めることが妥当と考えられる。
 本年度において国有鉄道は損益勘定で赤字百数十億円を生じるのであるが、その原因は、主として主要物価に比し運賃が非常に低廉であるためで、これが解決は、運賃値上に求めることが企業運営の常道である。
 しかし、運賃は価格構成の基礎となるものであるから、他物価に対する影響、国民生活に対する影響等を考えると慎重に扱わなければならない。
 今後経済諸情勢に対応して、具体的に対策を講じて行きたいと考えているが、運賃値上を行う場合、旅客運賃についてのみ行うことが適切であるかどうかは、そのときの事情により決定さるべきことで、いちがいには決められぬと考える。