質問主意書

第1回国会(特別会)

答弁書


(答弁書第十六号)昭和二十二年八月十二日配付

内閣参甲第一八号
  昭和二十二年八月八日

内閣総理大臣 片山 哲      


       参議院議長 松平 恒雄 殿

参議院議員北條秀一君提出新日本建設運動と国旗尊厳擁護と帰還促進との関連についての質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員北條秀一君提出新日本建設運動と国旗尊厳擁護と帰還促進との関連についての質問に対する答弁書

一、新日本建設国民運動において現下の経済危機打開のため国民各自が自立精神を回復して自らの責任において万事を処理する如き態勢を確立することを目標の一としているのであつて、このため国旗に対し敬意を表し国旗を仰ぐことによつて自立的精神を固めて時艱の克服に邁進する風潮を養うことは必要な事柄と考えている。
 依つて許された条件の下に国旗の尊厳を機会ある毎に力説して危機の突破に努力したいと思う。

二、在外同胞の帰還促進についてはそれぞれ関係筋において連合軍に対し懇請を続けつつあるが、新日本建設国民運動に併行して在外同胞の帰還促進の運動がつづけられ、その目的達成に力強い推進力を加えることは望ましいことであつて、同時に国民運動の目標に掲げられた国民相互の友愛協力の発揮によつて戦争犠牲者其他未帰還者、遺家族、留守家族等のための国民的援護の実があがるならば、これが同時に帰還促進に対して最も大きな寄与をなすものであると考えている。