質問主意書

第1回国会(特別会)

質問主意書


(質問第百二十号)昭和二十二年十一月十四日配付

国鉄座席券発売等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十二年十一月十二日

小川 友三      

       参議院議長 松平 恒雄 殿



   国鉄座席券発売等に関する質問主意書

一、列車は立つておつても座席にあつても同値であるのは不合理である。関西の一私鉄の実行しておる名古屋、大阪間一座席六十円は非常なる好成績である、国鉄も、ここで英断をもつて座席券を発売すべきである。近い処は無料でも、五時間以上の乗客に一席五十円、十時間以上一席百円、十五時間以上一席二百円という新歳入の妙案を樹立すべきである。合計年収百億円以上百五十億円は実に容易であると信ずる。政府の処見を問う。

二、市長や市会の正副議長は安い俸給にて県、市内外に飛び廻り俸給は正に十日間の列車賃で支払い済み、あとは食えざる状況である。政府は三十万人以上人口を有する市長、市会、正副議長に対し省線用無料パスを発行すべきである。内閣の処見を問う。

三、群馬県利根郡は山岳地帯にて、目下不足しておる都会地の薪炭の主要産地である。湯檜曾駅は観光的駅として二十年前新設されたるも、敗戦により現在は木炭及薪の製造に村民の八割以上が従事しておるのである。政府は、速かに湯檜曾駅を貨物扱の出来る駅に指定すべきである。設備は出来ておるので取扱い指定丈けにて充分である。政府の処見を問う。

四、敗戦により相当の船舶が海底に沈み、これが引揚により、船舶の外に相当の物資が国民のため利用せらるると信ずるが長年月後にては、利用価値が減少する故、国力を挙げて速かに手を打つべきであるが政府の処見を問う。