質問主意書

第1回国会(特別会)

質問主意書


(質問第百十号)昭和二十二年十一月六日配付

水害地農民に麦種子並に菜種子配給等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十二年十一月二日

小川 友三      

       参議院議長 松平 恒雄 殿



   水害地農民に麦種子並に菜種子配給等に関する質問主意書

一 水害地の農民を視察するに菜種子の配給がないので泣いている。買うに闇値ではその資金に苦悩し、又今麦蒔節に農具は水に流されその手足を失われ、麦種子の配給もない。政府は、この種子の点に如何なる具体的施策を有するか。種子も微量配給にては収穫上の大問題であるが配給すべき数量等明示されたい。
 農具も三ヶ年貸付方法を取るべきであるが政府の処見を問う。

二 害鳥並に害獣の繁殖は、戦時中より敗戦後数年間にその数、数十倍に達し、人類食糧の数十万人分以上を害するは何人も認むる処である。狩猟家も火薬類の大暴騰により非常に苦しんでいるが素人の狩猟家は能率上らず火薬の無駄があるので此際狩猟鑑札料金を一挙引上げるべきである。一等級一千円、二等級六〇〇円、三等級四〇〇円ぐらいにすべきであるが、政府の処見を問う。狩猟期を前にして速かなる処見を問うものである。

三 主食糧の供出に対し政府は、農民の供出不成績を罰する点にのみ力をいれ、農民の供出意欲はかえつて害されている。ここに明朗なる片山式農家恩賞を設定し、供出責任額突破レコード競争により主食糧の優秀供出者に対し恩賞すべきである。数百万石の主食糧が供出割当以外に出ることは明白であるから、この最良の方策を実行しては如何。

  右質問に対し農相と共に研究の上速かなる答弁を要求する。