質問主意書

第1回国会(特別会)

質問主意書


(質問第九十九号)昭和二十二年十月二十一日配付

隠退蔵物資不法放出調査等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十二年十月二十日

小川 友三      

       参議院議長 松平 恒雄 殿



   隠退蔵物資不法放出調査等に関する質問主意書

一、隠退蔵物資は、終戦後軍部の解体により帳簿の不明、紛失、焼却等の理由にて相当の量に昇つておるは常識であるが、この不法放出により処分した各省関係の総量と種目を発表されたい。又不法放出による物資の回収に対して、政府は努力しておるかどうか。努力しておるとしたら、其の件数、種目及び数量を発表し、今後もあるべき、これ等物資につき処見を問う。

二、本年九月分の揮発油が、配給機関である東京自動車揮発油事務所より、品切れと称して配給有資格者に無いので、多数の人々が困つておる。これは例の横流し闇売の為か、或は本当の不足か、闇揮発油、横行せる今日、政府の監督不十分につけ込みこの闇売助手禁止の政府の処見あるやいなや。責任ある政策を問う。其の他流通秩序に対する最近の方針政策を問う。

三、農産物及び漁業県の各県に通貨が多い。神奈川、静岡、広島の三県の四十億円前後、新潟、千葉、三重県等の小県に三十億円以上の新円が保有されておるのは、闇売の証明である。闇農地の多い事も判明する。救国政策の三党協力内閣は、公平なる政策を樹立し、乏しきを公価でわかち合うべきであるが。ぬけ穴が多い為である。これ等の地に新課税すべきであるが、政府の処見を問う。

  右質問に対し答弁を要求する。