請願

 

第221回国会 請願の要旨

新件番号 1483 件名 災害からの復興、国民の安全・安心の実現への建設産業における公正な賃金・労働条件の確保に関する請願
要旨  相次ぐ大地震や豪雨により全国各地で甚大な被害が発生している。東日本大震災では、福島原発事故で避難した人たちは住み慣れた地に戻るめどすら立っていない。能登半島地震の被災地では、地域の建設業と技能労働者の減少により復旧作業に携わる人手が不足し、今でも損壊した家屋などは手付かずの状態で残され今後の生活の見通しがつかない状況である。こうした被災地域の真の復旧・復興のためには一層の支援が必要である。地震や豪雨、インフラ事故の発生による被害の拡大や復旧・復興の遅れの現状から、災害や事故への備えや行政など公的機関の危機管理体制の脆弱(ぜいじゃく)さが浮き彫りになった。このことは、防災・減災のための公共インフラ整備と既存施設の適切な維持管理が不可欠であることを示している。埼玉県八潮市では下水道管破損による道路陥没が起き大きな影響が発生した。大規模な道路の陥没を招けば住民生活や流通への影響は計り知れない。年を追うごとに事故のリスクが高まる道路や橋・トンネル・下水道など公共インフラの老朽化対策は待ったなしである。防災や施設の適切な維持管理のためには、その最前線に立つ建設産業をその担い手にふさわしく再生しなければならない。現場の担い手確保に向けた対策を強化することが急務である中で、いわゆる第三次・担い手三法が改正された。建設産業がその重要な役割を将来にわたって果たし続けられるようにするために速やかな施策の実行が求められる。盛土規制法(二〇二三年施行)の運用が二〇二五年度から始まり、建設発生土の処理については国が管理するストックヤード運営事業者登録制度の利用が進んでいるが、悪質な残土処分業者が悪用し、違法改造ダンプを用いてヤードからの再搬出によって不法投棄及び違法盛土が関東近県で形成され、現在も土砂災害の発生や環境汚染など地域住民の命と生活を脅かしており、二〇二一年に発生した静岡県熱海市の土石流災害(二十八人犠牲)が繰り返されつつある。全ての建設工事で各受注者が建設発生土の処理について、最終処分までの管理と適正な処理費用の支払を徹底する法制度の整備が強く求められている。国民の安全・安心の願いに応える公共事業を実現するために、公共事業を防災・生活関連・環境保全優先に転換すること、公正な賃金・労働条件と業者の適正な収入・仕事を確保することなどの施策の実行により、地域社会を支える建設業並びに建設産業の再生を図ることを強く求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、公正な賃金・労働条件と中小業者の適正な収入・仕事を確保すること。
 1 公契約法(公共事業における賃金等確保法)を制定するなど、適正な賃金支払を、末端労働者まで担保する仕組みをつくること。
 2 労働者の賃金を確保しつつ、工期ダンピング防止の強化や工期変更の円滑化を図り、週休二日を推進することで、建設業における時間外労働の上限規制が実現できる仕組みをつくること。
 3 建設現場の労働災害、じん肺・アスベスト被害の発生を抑えるために予防・防止対策を強化すること。また、不幸にして被災した全ての患者を速やかに救済すること。

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