請願

 

第221回国会 請願の要旨

新件番号 289 件名 全ての教職員の処遇改善と長時間過密労働解消に関する請願
要旨  第二百十七回通常国会において、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法(以下「給特法」という。)を始め、学校教育法、地方教育行政の組織及び運営に関する法律、教育公務員特例法等の一部を改定する法案が附則や附帯決議と共に成立した。少なくとも附帯決議の確実な実現が求められている。改定給特法などの最大の問題点は、膨大な時間外勤務を労働時間として認めず、一切の時間外勤務手当を支給しないという労働基準法の原則を逸脱したところにある。教員の長時間労働を解消するためには残業代を支給する内容を盛り込み、長時間労働を抑制することが必要である。処遇改善として教職調整額を二〇二六年から六年掛けて四%から一〇%まで段階的に引き上げるとしているが、幼稚園教諭は四%の現状維持である。また、新たに学級担任手当を加算するとしているが、特別支援学校・特別支援学級の担任には支給されない。さらに、全員に支給されていた義務教育等教員特別手当を削減し、特別支援学校や小学校・中学校の特別支援学級担任、通級指導担当に支給されている給料の調整額を半分に削減するとしており、これでは処遇改善とは言えない。加えて、教諭の上に主務教諭という新たな職を創設できるとしたが、主務教諭は学校現場にはなじまない。職場に格差と分断を持ち込み、教職員間の協力・共同が壊されてしまうことが危惧される。中央教育審議会(中教審)初等中等教育分科会の教師を取り巻く環境整備特別部会で、教員の業務量の適切な管理と健康・福祉を確保するための指針である学校と教師が担う業務に係る三分類が示された。その内容は現場で働く様々な職種の共同性を無視しており、特に事務職員や実習教員、栄養教諭などに過大な業務を負わせる学校現場の声を反映しない一方的な押し付けの指針である。教職員の長時間過密労働の解消のためには、教職員の基礎定数改善や少人数学級の実現で教職員を大幅に増やし業務量を減らすことが大切である。また、そのための教育予算を大幅に増やすべきである。さらに、長時間労働の歯止めとなる残業代支給の仕組みを設ける改定給特法の再改定が必要である。
 ついては、長時間過密労働や教職員未配置を解消することで教員がゆとりを持って子どもと接し、笑顔あふれる楽しい学校にするため、次の事項について実現を図られたい。

一、改定給特法を長時間労働の法的な歯止めとなる、残業代支給の仕組みを設ける給特法に再改定をすること。
二、教職員の基礎定数を抜本的に増やし、持ち授業時数の上限設定をすること。
三、勤務時間を計測するに当たっては、各学校の教職員の休憩時間や持ち帰り仕事、土日の勤務も含めた正確に反映した勤務実態を把握すること。
四、「主務教諭」を廃すること。
五、全ての教職員の処遇改善をすること。
 1 教職調整額の引上げを前倒しし、全員一律の支給をすること。
 2 義務教育等教員特別手当の削減をしないこと。多学年学級担当手当を廃止しないこと。
 3 特別支援学校・特別支援学級の担任や通級指導担当の「給料の調整額」を削減しないこと。
六、政策決定に当たっては、現場の教職員や教職員組合の声をいかすこと。

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