請願

 

第219回国会 請願の要旨

新件番号 53 件名 教職員が教育に専念できる環境の整備に関する請願
要旨  今年は国民の五人に一人が七十五歳以上の後期高齢者となって医療介護サービスの需要が一層高まり、深刻化する人材不足への対応が求められる二〇二五年問題に直面する年である。超高齢社会を迎え社会保障給付費は多くの支出が予測されるが、人生百年時代の到来に当たり全ての世代が安心して生活を営むことのできる社会を構築するためには、社会全体の課題として経済対策を含め安定した財源の確保が求められる。一方、ICT教育や校務DXの推進など学校現場を取り巻く状況が大きく変化する中で教職員の職務内容は多岐にわたり、勤務時間内に教材研究や授業準備の時間が十分に取れないなど時間的・精神的ストレスによる心身の負担は増しており、教育に専念できる環境には程遠いと言わざるを得ない。
 ついては、次の措置を採られたい。

一、教育に専念できる環境の整備については、
 1 子供たちの心を育む教育のために、教職員定数の改善、教育現場の実情に応じた業務の見直しや多様な人材の支援により、教育に専念できる環境を整備すること。
 2 教職が魅力的な職業としてやりがいを感じられるよう、心身の健康づくりのためにストレス対策とケア体制、ハラスメントの防止対策の強化を図ること。
二、教職員の福利厚生の充実については、
 1 福利厚生は健康及び福祉の確保の観点から必要な事業であるとともに教職を志す者の職業選択の判断材料でもあり、勤務条件の重要事項として充実に努めること。
 2 互助団体の事業は地方公務員法第四十二条に基づく福利厚生を補う重要な役割を担っており、互助団体が将来的にも安定した運営ができるように配慮すること。
三、若者や子育て世帯の生活支援については、結婚や子育てに明るいイメージを抱いて柔軟な働き方が選択できるよう、給食費や授業料などの教育費の負担軽減、給付型奨学金の対象拡大などを図ること。

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