請願

 

第217回国会 請願の要旨

新件番号 1379 件名 ハタハタ漁業資源に関する請願
要旨  秋田県内のハタハタ漁獲量は、二〇〇八年頃には三千トン近くであったが現在は百トン以下にまで激減している。正に異常事態であり、早急な調査・対策が必要である。かつて一九九〇年代に秋田県の漁業関係者は自主禁漁を行い、痛みを伴う対策で資源回復に至った経緯はあるが、秋田県沿岸部で計画されている洋上風力発電の影響調査、ハタハタの産卵のための藻場整備、稚魚放流による資源回復など、専門的な調査・予算措置を含めた国の支援が必要なのは明らかである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、秋田県内のハタハタ漁獲資源激減についての調査・対策は、秋田県の水産振興センターを中心に行われているが、農林水産省としても積極的な支援を行うこと。
二、かつて一九九〇年代に行ってきたハタハタ資源回復のための国の支援について、予算的な部分を含めて精査を行うこと。また、国は秋田県の予算規模を考慮し、令和八年度から本格的に予算を措置すること。
三、ハタハタという海の資源は漁業関係者だけの問題ではなく、観光産業や秋田県の文化、生物多様性という観点からも重要である。国は、生物多様性の保護、秋田県の産業育成及び地方創生としての観点からも支援を行うこと。
四、ハタハタの資源回復については、かつてのような漁獲量制限や禁漁では十分に対応できないことが懸念され、積極的な稚魚放流、ハタハタ保護海域の設定及び調査も含めて、資源回復についてより力を入れることが必要である。国は、長期的視点に立ち専門家の助言を得ながら、ハタハタ資源回復までのロードマップを作成すること。

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