新件番号 | 1248 | 件名 | 北方領土返還促進に関する請願 |
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要旨 | 終戦直後、ソ連軍によって法的根拠なく占拠された択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島の北方領土は、返還を求める国民運動とは裏腹にいまだに問題解決の兆しはない。今年は北方領土の島々が占領されて八十年となり、途方もない歳月だけがむなしく過ぎ去ったが、この現状は決して許されるものではない。近年は混迷する世界情勢の影響を受け、ロシア政府は日露両国間の平和条約交渉の中止を一方的に通告し、さらに、三十年以上続けてきた北方四島交流事業や元島民の北方墓参の中止も通告してきた。日露両国の政府間交渉を再開して北方領土問題を解決し、日露両国間に真の平和と信頼・友好関係が構築されて、アジア太平洋地域の良きパートナーとして世界の平和に貢献することを強く求める。北方領土は元島民の故郷であり日本国民の大切な領土である。北方領土の島々を故郷とする一万七千二百九十一人の元島民は必ず故郷の島に戻れると信じていたが、かなわぬままこれまでに約一万二千三百人がむなしい思いを抱きながら亡くなった。生存者の平均年齢は間もなく九十歳を迎え、元島民に残された時間は僅かしかない。元島民の願いは生きている間の島での墓参である。年老いた元島民のこの願いを受け止め、今年こそ墓参が実現されることを求める。 ついては、次の事項について実現を図られたい。 一、国民運動を支えるのは、「絶対に北方領土の返還を実現する」という日本の強い意志であり、政府、国会においては、「北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する」という基本方針を堅持し、毅然(きぜん)たる姿勢でロシア政府との交渉を進めるとともに、加速すること。 |