請願

 

第217回国会 請願の要旨

新件番号 364 件名 パーキンソン病の治療研究支援及び医療費助成制度の改善に関する請願
要旨  パーキンソン病は、三百四十一疾病ある指定難病の一つで進行性の神経変性疾患である。パーキンソン病には根本的な治療法がなく、薬物療法を中心とした現行の治療では、疾患自体の進行を抑制することができない。多能性幹細胞(iPS細胞、ES細胞)を用いた再生医療や遺伝子治療との融合による次世代医療の実現は、国による支援なくしてはあり得ない。また、国内では多くの研究者がパーキンソン病の完治療法の研究をしており、国の支援が届く取組を求める。パーキンソン病には、自律神経症状(便秘・排尿障害など)、精神症状(無感情・抑鬱など)、睡眠障害、姿勢障害(腰曲がり・すくみ足など)など、身体的に様々な症状が伴う。担当診療科を受診しても、医療費助成の対象かどうかの判断は医師によって異なり、対象とならないことが多々ある。助成制度の正しい理解と運用を関係医療機関に周知徹底し、患者の経済的負担の軽減を求める。パーキンソン病は進行性の病気であり、症状が改善されることはないが、特定医療費(指定難病)受給者証の交付申請は毎年行わなければならない。患者・家族にとって、この申請に係る費用と手続は大きな負担となっている。毎年の更新を改めるなど、制度の見直しを図り改善することを求める。
 ついては、次の措置を採られたい。

一、パーキンソン病の完治療法を確立するため、原因究明と再生医療・遺伝子治療などへの研究・開発をより一層推進するための支援をすること。
二、パーキンソン病に付随して発生する傷病については、診療科目にかかわらず医療費助成の対象であることを、関係医療機関に周知徹底すること。
三、特定医療費(指定難病)受給者証の交付申請手続の簡素化による、患者・家族の負担軽減を図ること。

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