請願

 

第213回国会 請願の要旨

新件番号 2253 件名 代執行による辺野古新基地建設工事の中止と普天間基地の無条件撤去に関する請願
要旨  政府は、沖縄県名護市の大浦湾で米軍辺野古新基地建設工事を進めており、二〇二一年十一月に沖縄県知事が不承認とした軟弱地盤改良工事のための設計変更を二〇二三年十二月に国土交通大臣が代執行で承認して行われている。代執行で実施される工事には大きな問題があり、政府は工事着手以前から把握していた軟弱地盤の存在を隠蔽して工事を続け、二〇二〇年になって設計変更を申請した。その軟弱地盤は水深九十メートルにまで広がっているが、現在の技術では水深七十メートルまでしか改良ができておらず、地質学の専門家からは工事中にも崩落する可能性が指摘されている。また、サンゴなど希少種を含む五千三百種類以上の生物が生息する大浦湾を埋め立てることは公有水面埋立法から見ても大きな問題である。そのような状況を踏まえて設計変更申請を沖縄県知事が不承認にしたのは当然のことである。政府が世界一危険だとして、沖縄県宜野湾市にある米軍普天間基地の返還を打ち出してから既に二十八年が経過している。最近の政府の試算によれば新基地引渡しまでに今後十二年掛かるとされており、政府の言う一日も早い普天間基地の危険性除去は実現できない。辺野古新基地建設工事は、この間の沖縄県知事選挙や二〇一九年実施の沖縄県民投票で表明された新たな基地建設のための埋立てを拒否するという沖縄の民意と憲法で保障された地方自治体の権限を踏みにじるもので大きな問題がある。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、辺野古新基地建設工事を中止すること。
二、普天間基地の即時閉鎖・無条件撤去をアメリカに求めること。

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