請願

 

第213回国会 請願の要旨

新件番号 852 件名 病気(がん)による高校生の治療などに関する請願
要旨  病気の再発・合併症など健康面に不安を抱えて進学・就職・結婚などに向き合っていかなければならない子供を経済的かつ適切な治療で支えることを求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、入院中の学習体制や学校生活復帰などの学校とのやり取りを相談できる体制が必要であり、主治医と助成金に詳しいソーシャルワーカー、小児科と成人診療科との連携や、学校とのやり取りの経験豊富な医療従事者などで構成される「AYA(十五~三十九歳のがん患者)支援チーム」による早い段階からの支援を行うこと。
二、高校生を対象とした院内学級を設置すること。高校生の院内学級がないときには、入院中に小中学生の院内学級の中に高校生の患者も交流できる場をつくること。また、コロナのような状況でも小児科と同じように入院中に家族と会える機会を高校生にもつくること。
三、がんそのもの、又はその治療が原因で起こる後遺症(晩期合併症)の多くは時がたつにつれて明らかになっていく。主治医からこれまでに受けた治療を書面で患者に渡し、正しい知識を伝え、定期的にフォローアップをすること。治療内容の書面をかかりつけの医師に提出することで、ふだんの診察でも晩期合併症との関連のある症状を見付ける体制をつくること。
四、小児慢性特定疾病医療助成制度は延長しても二十歳未満までしか使えない。長期的に検査を受け、再発や晩期合併症への医療費にも対応するために、二十~三十九歳を対象とする医療助成制度を早急に構築すること。
五、治療法の確立していない希少な病気であっても、適切な治療を受けられるようにすること。治療に詳しい専門病院で診断や手術を受けて、近くの病院でできることは治療を引き継ぎ、治療が行き詰まったときにはまた診断を専門病院に相談できるように、専門医療と地域医療の連携を確立すること。

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