新件番号 | 694 | 件名 | 安全・安心の医療・介護の実現と国民の命と健康を守ることに関する請願 |
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要旨 | 新型コロナウイルスによるパンデミック(感染爆発)は、日本国内でも大きな影響を広げた。経済活動や国民生活にも深刻な影響を及ぼすとともに、医療崩壊などが取り沙汰され、国民の命と健康が脅かされる事態が広がった。この感染症対応の経験から明らかになったことは、感染症病床や集中治療室の大幅な不足とそれらを中心的に担っている公立・公的病院の重要性、医師・看護師・介護職員の人員不足、保健所の不足問題などである。これらの諸問題の背景には、一九九〇年代後半から続いてきた医療・介護・福祉など社会保障費の抑制策や、公衆衛生施策の縮減がある。二十一世紀に入り、僅か二十年の間にSARS、新型インフルエンザ、MERS、そして今回の新型コロナウイルスと、新たなウイルス感染との闘いは短い間隔で求められ、今後も新たなウイルス感染への対応が必要になることは明らかである。新型コロナウイルス感染対策の教訓を経て、国民の命と健康、暮らしを守るためにも、そして新たなウイルス感染や自然災害などの事態の際に経済活動への影響を最小限に抑え込むためにも、医療・介護・福祉、そして公衆衛生施策の拡充は喫緊の課題である。 ついては、国民が安心して暮らせる社会の実現のため、次の措置を採られたい。 一、今後も発生が予想される新たな感染症拡大などの事態にも対応できるよう、医療、介護、福祉に十分な財源確保を行うこと。 二、公立・公的病院の統合再編や地域医療構想を見直し、地域の声を踏まえた医療体制の充実を図ること。 三、安全・安心の医療・介護提供体制を確保するため、医師・看護師・医療技術職・介護職などを大幅に増員すること。 四、保健所の増設・保健師などの増員など公衆衛生行政の拡充を図ること。ウイルス研究、検査・検疫体制などを強化・拡充すること。 五、社会保障に関わる国民負担軽減を図ること。 |