請願

 

第212回国会 請願の要旨

新件番号 75 件名 神宮外苑地区再開発計画の見直しもしくは中止に関する請願
要旨  神宮外苑は、明治天皇とその皇后昭憲皇太后の御遺徳を永く後世に伝えるために全国国民からの寄附金、献木、勤労奉仕により国民主体で国民のために建設されたもので明治天皇と昭憲皇太后への国民の愛情の象徴であり、世界で王室を擁する約三十か国のうちの一つである日本の象徴として、天皇制が存続する限り後世に大切に守り継がれるべきものである。神宮外苑の意匠は、二十世紀初頭の都市美運動(City Beautiful Movement)のデザイン思潮を踏まえた近代日本を代表する庭園建築であり、四列のイチョウ並木を配するそのビスタなど都市美の理想を追求したれっきとした文化遺産である。創建者の遺志が尊重され、その樹木林とともに現在のままで未来永劫(えいごう)保護されるべきであり、東京都の公共性のシンボルでもある神宮外苑の景観を、ビジネスや商業施設建設など一部の企業の利益のために破壊することは日本の伝統を後世に伝えるためにも、また環境保護の見地からも害悪でしかない。また、今回の計画を承認するに当たり、東京都及び新宿区の行為は環境影響評価審議会の軽視に始まり、民主主義政治にかなったものではなく、計画反対の署名数、都民の訴訟に見られるように都民の都政に対する不信感を増長させており、ゆゆしき問題である。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、神宮外苑地区再開発計画を樹木医の意見、民意が十分に尊重された計画へと抜本的に見直される、若しくは中止されるために取り得る方策を講じること。

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