請願

 

第211回国会 請願の要旨

新件番号 2645 件名 刑法第百七十五条の廃止に関する請願
要旨  現在我が国では、刑法第百七十五条の規定により、わいせつ物(画像、漫画、動画など)の頒布が禁止されている。わいせつ物とされる表現物は時代ごとに無根拠に変化し、今の警察や裁判所では、性器が明らかに確認できる無修正やそれに近い表現物をわいせつ物とする運用がなされている。刑法第百七十五条は百年以上前に制定された科学的根拠のないものである。わいせつ物の頒布は、刑法第百七十五条の保護法益である性的秩序や性道徳を害することを示す調査結果が一切把握されていないことが、法務省と警察庁によっても示されている。そもそも性的秩序や性道徳、わいせつ物の定義についても、その具体的な内容を示すことはできないと法務省と警察庁は回答しており、明らかに刑法第百七十五条は、憲法で保障されている表現の自由を無根拠に制限するものである。刑法第百七十五条に違反すると判断されたクリエイターは身体を拘束され、無意味に重い刑罰を科される。今まで男女問わず多くのクリエイターが、身体や表現の自由を公権力に奪われた。現在もこの刑法第百七十五条によって、我が国の多くのクリエイターが、自身が本当に表現したいものを表現できない状態にある。刑罰を恐れ、表現したいものを必要以上に修正する萎縮効果も生まれている。現在、全世界で驚異的な進化をしているAIについても刑法第百七十五条に該当することを恐れ、国内産AIの進化が他国と比較して遅れる可能性がある。長きにわたりクリエイターが無意味に抑圧されている状況を解決すべく、全国で刑法第百七十五条の廃止を求める声が高まっている。かねてより刑法第百七十五条は違憲の疑いがあると法学者にも指摘されてきた。刑法第百七十五条を廃止すれば、クリエイターはより自由な表現を安心して行うことができるようになる。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、刑法第百七十五条を廃止すること。

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