請願

 

第211回国会 請願の要旨

新件番号 2402 件名 全ての障害者・患者に対する医療保障制度の拡充に関する請願
要旨  新型コロナウイルス感染拡大の脅威が依然続いている中で、改めて緊急時における医療提供体制などを平時から確立しておくことの重要性が明らかになった。取り分け、障害者・患者にとってはコロナ禍を通して、すぐにPCR検査が受けられない、受診・入院を拒否されるなど、あってはならない事態が全国各地で問題となり、健康に生きることの願いがこれまで以上に切実になっている。現在、障害者医療をめぐっては、国の不十分な制度を補う形で地方自治体で重度心身障害者医療費助成制度が実施されている。この制度は自治体の独自施策として開始され、障害者・患者にとってはなくてはならないものとなっている。しかし、本来国の制度として実施されるべきものであるにもかかわらず、窓口無料化・減額化(現物給付)は医療機関を受診する患者を増やし医療費を増大化させるとして、ペナルティー(国民健康保険制度に対する国庫負担を減額する措置)が加えられており、本末転倒と言える。国民の命を守ることを最優先とし、そのための医療提供体制の確立、医療関係法・制度の改正を喫緊の課題にすること、また、その際に重度心身障害者医療費助成制度を国の制度として実施することを強く求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、希望する全ての障害者・患者、家族、介護・福祉サービス提供者に対し、回数制限なしに無料でPCR検査が受けられるようにすること。
二、感染治療が必要な障害者に対し、障害を理由とした受診・入院拒否が行われないよう病床・医療スタッフの確保など、医療提供体制を拡充すること。
三、地方自治体で実施する重度心身障害者医療費助成制度を国の制度として創設すること。その際、精神障害・難病などを含む全ての障害者・患者を対象にするとともに、通院・入院共に適用対象とすること。
四、当面、重度心身障害者医療費助成制度に対する国のペナルティー制度を全廃するとともに、国の財政支援を行うこと。

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