請願

 

第211回国会 請願の要旨

新件番号 2080 件名 医療、介護、福祉の労働者の大幅賃上げに関する請願
要旨  政府は、看護師、保健師、介護士、障害福祉職員、保育士など公的価格で規定されるケア労働者の賃金引上げを行うことを明らかにした。ケア労働者の賃金引上げを積極的に行い春闘で労働者全体の賃金引上げを促そうとしたことは、労働者・労働組合の要求に基づくものである。しかし、示されたその額や範囲は、福祉・介護職員や幼稚園・保育所の職員などを対象に収入を三%程度(月額平均九千円相当)の引上げ、看護職員は地域でコロナ医療など一定の役割を担う医療機関に勤務する者を対象に収入を三%程度(月額平均一万二千円相当)の引上げとするなど低額で限定的であり不十分である。ケア労働者は、コロナ禍で自らの健康と生活をなげうって、国民の命と暮らしを守るために激務の中で必死に奮闘してきた。使命感・責任感では支えきれなくなり、退職者が続出し、深刻な事態になりかねないのが現場の実情である。既に職場からは「毎年の定期昇給にも満たない」「職種限定では職場に分断を持ち込むものでチームワークが保てない」との声が上がっている。国民の命と暮らしを守るためには、ケア労働者が働き続けることができ、命を預かる社会的責任と労働内容に見合う賃金水準への抜本的な引上げが必要である。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、医療・介護・福祉で働く全ての労働者の月四万円以上、時間給二百五十円以上の賃上げを行うこと。

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