請願

 

第211回国会 請願の要旨

新件番号 1646 件名 ウイルス性の肝がん・重度肝硬変患者への支援と治療薬開発に関する請願
要旨  ウイルス性の肝がん・重度肝硬変患者への医療費助成が平成三十年十二月から治療研究促進事業として開始された。令和三年四月より条件が緩和されたが、いまだ見込数と実績数が大きく乖離(かいり)している。理由は、新しい条件もこの病気に苦しむ患者の実態に合っていないからである。ウイルス性の肝がん・重度肝硬変の患者の多くは、一年間に二~四度入退院を繰り返すのではなく、年に一度程度の入院を数年にわたり繰り返している。研究促進事業の趣旨は、予後が厳しい重度肝硬変の患者と長期的に再発を繰り返す肝がんの患者の救済を目的にしているが、現在の条件では短期的に通院・入院を繰り返す重症で予後が困難な患者が対象となり、長期的に発がんを繰り返す患者は制度から外れてしまう上、ウイルス性肝炎を長く患った重篤患者にとって経済的負担が厳しいものとなっている。患者には待つ余裕がない。本研究促進事業の趣旨が具現化され、もっと多くの患者が対象になるよう、早急に制度の見直しを求める。また、B型肝炎はウイルスを排除できる薬がまだなく、肝炎ウイルスが排除されない限り、常に肝がん発症の危険から免れることができない。治療薬の開発と実用化を一層促進することを求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、ウイルス性の肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の実態に鑑み、重病に日々苦しんでいる多くのウイルス性の肝がん・重度肝硬変患者を早急に救済するよう検討し対処すること。
二、B型肝炎ウイルスを排除する治療薬の開発と実用化を一層促進すること。

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