請願

 

第211回国会 請願の要旨

新件番号 1095 件名 国民の医療と介護を守ることに関する請願
要旨  長引くコロナ禍に物価高騰が追い打ちを掛け、国民の暮らしは厳しさを増している。暮らしを守り経済を立て直す抜本的対策が急務である。しかし、政府は、暮らしを支える対策どころか社会保障費を削減し、医療や介護の負担増を進めている。二〇二二年十月には、七十五歳以上で年収二百万円以上の約三百七十万人の医療費窓口負担二割化が強行された。今年の通常国会では、後期高齢者医療制度の保険料引上げ(年金収入が百五十三万円超、後期高齢者の約四割が対象)など医療の更なる負担増が提案され、さらに、介護保険利用者負担二割の対象拡大、老健施設などの多床室の室料有料化など、介護の大幅な利用者負担増が狙われている。しかし、非正規雇用の増加、低賃金労働の蔓延(まんえん)、年金引下げによって格差や貧困が広がり続け、国民の負担は限界である。一方、医療・介護従事者は、政府の社会保障費抑制政策の下で、人手不足、長時間・過密労働など過酷な労働環境に置かれており、これは患者・利用者の安全・安心を脅かすことにもつながっている。
 ついては、国の責任で全ての国民がお金の心配なく安全・安心の医療、介護が受けられるよう、次の事項について実現を図られたい。

一、医療・介護の患者・利用者負担を大幅に軽減すること。特に七十五歳以上の医療費窓口負担二割化は一割に戻すこと。
二、後期高齢者医療制度の保険料引上げ、介護の利用者負担二割の対象拡大など、医療・介護の負担増をしないこと。
三、医療・介護への国の予算を増額すること。

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