請願

 

第208回国会 請願の要旨

新件番号 1511 件名 沖縄県民の民意尊重と基地の押し付け撤回を求めることに関する請願
要旨  沖縄に在日米軍専用施設が集中している結果、沖縄が日本に復帰した一九七二年以降も米軍人などによる犯罪は後を絶たず、復帰後四十四年間だけでも五千九百十件に上り、うち凶悪犯罪は五百七十五件を占めている。二〇一六年四月にもウォーキング中の二十歳の女性が元海兵隊員に殺害された。加えて、戦闘機など米軍機による耐え難い爆音被害の実態は司法も認めている。十万人余の県民大会が配備撤回を求めたオスプレイの訓練による被害は、自治体の調査でも激しさを増しており、運用協定などは米軍優先で空文にすぎなくなっている。沖縄県民は、幾度も県民大会や国政選挙、自治体選挙で、また県議会や市町村議会で、米軍基地の県内移設に反対する意思を示してきた。二〇一三年一月には、県議会議長と全議員、市町村関係四団体の長、全四十一市町村長と市町村議会議長の連名によるオスプレイの配備撤回と普天間飛行場の閉鎖・撤去、県内移設の断念を求める建白書を携え、安倍元首相に直訴した。にもかかわらず政府は、新基地建設に反対する非暴力の抗議行動に対して機動隊を投入し、弾圧・排除し続けている。これは、人権と民主主義の理不尽な否定にほかならない。また、辺野古新基地とオスプレイ・パッドの建設がジュゴンやサンゴなど貴重な海洋生物の生命を奪い、やんばるの森のかけがえのない生態系を破壊することは明らかで、国際的にも批判されている。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、名護市辺野古への新基地建設をやめること。
二、全国各地へのオスプレイの配備に反対し、取り分け東村、国頭村にまたがる北部訓練場のオスプレイ・パッドを撤去すること。
三、危険な普天間飛行場は直ちに閉鎖し、速やかな返還を実現すること。
四、沖縄駐留の米海兵隊を撤退させること。
五、不平等な日米地位協定を抜本的に改定すること。

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