新件番号 | 465 | 件名 | コロナ禍の下、子供たちの安全と安心、学びと発達を保障する少人数学級の実施を前倒しし、拡充を求めることに関する請願 |
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要旨 | 新型コロナ・パンデミックの下でたくさんの我慢をしている子供たちに、学びと発達、安全と安心の学校生活を保障するためにも、教育予算の抜本的な拡充が求められている。二〇二〇年にはコロナ禍の一斉休校や分散登校を経験し、全国各地から少人数学級を今こそという声と運動が巻き起こり、昨年三月、約四十年ぶりに標準法が改正された。しかし、小学校のみ三十五人学級で、実施も五年掛けて段階的にという余りにも遅過ぎるペースである。取り分けコロナウイルス変異株が急速に拡大する中、子供たちや教職員の命と健康を守るためにも、少人数学級の前倒しと拡充が急がれる。長期化するコロナ禍の下、経済的困窮が広がっている。家庭の経済的状況で教育を受ける権利が阻まれることがないよう、高過ぎる学費、タブレット配備による自己負担、給食費や教材費、制服代などの隠れ教育費を含め抜本的に見直し、日本国憲法が定める義務教育の無償(第二十六条)化の完全実施が求められている。今こそ、子どもの権利条約で規定する子どもの最善の利益、意見表明権を保障し、どの子にもゆとりある行き届いた教育を保障するためにも、OECD諸国の教育の公的支出の平均から約六兆円低い教育予算を抜本的に引き上げることが必要である。 ついては、次の事項について実現を図られたい。 一、教室の「密」を避け、どの子にも行き届いた教育を保障するため、国の責任で少人数学級を前倒しし、中学校にも拡充し、直ちに実施すること。 二、正規の教職員を増やすこと。教員の未補充・未配置など「教育に穴が空く」要因となっている教員免許更新制度を完全に廃止すること。 三、「一人一台タブレット配備」による各家庭の自己負担をなくすこと。子供の健康及び発達段階に留意し、タブレットの使用を過度に押し付けることのないよう、十分に配慮すること。 四、学校トイレに生理用品を置き、誰でも使えるようにすること。 五、家計が激変している困窮世帯に情報や支援が届くよう、就学援助の抜本的な拡充と周知徹底を行うこと。 六、高額過ぎる大学などの授業料を下げること。公立私立とも高校授業料等を無償化すること。 七、校内の安全や感染予防、熱中症対策のためにも、学校設備費や運営費を大幅に増額すること。 八、給食費、教材費を含め義務教育を完全無償化すること。 九、全国一斉学力テストを中止すること。 |