請願

 

第208回国会 請願の要旨

新件番号 446 件名 コロナ禍の下、保育、医療、介護、年金など国民の命と健康を守る社会保障の拡充を求めることに関する請願
要旨  最初の新型コロナウイルスの感染拡大から一年半以上にもわたって収束が見いだせないまま、多くの国民の反対を押し切り東京五輪が強行され、感染は全国に爆発的に拡大し、制御不能の状態に陥った。感染者の多い地域では重症病床がほぼ枯渇し、医療機関は機能不全となり、必要な医療を受けられずに自宅や療養施設で亡くなる人が相次ぐなどの医療崩壊が起こった。また、変異株の拡大で子供への感染も拡大する中、保育士不足や詰め込み保育の弊害も明らかになっている。コロナ禍の経済的な打撃は甚大で、貧困・格差はますます深刻化している。背景に、新自由主義経済を推し進める政府の下、弱者が切り捨てられ、医療・介護・福祉など国民生活の根幹を支える社会保障が抑制されてきたことがあるのは明らかである。今こそ、国民の命と健康、暮らしを立て直し、国民の生存権と国の社会保障的義務を果たすために、予算の大幅な増額が必要である。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、七十五歳以上の医療費窓口負担二割化を中止すること。
二、新型コロナ対策として、ワクチンの安定供給、介護施設、保育、学校などでの大規模な検査体制の整備を進め、十分な検査・医療体制を確立すること。
三、消費税を財源とする病床削減補助金は廃止し、予算をコロナ禍で苦闘する医療機関・医療従事者に回すこと。
四、公的病院の再編統合リストを撤回すること。
五、保健所の体制を強化し、感染症を始め多様な役割に対応できるようにすること。
六、保育士、学童支援員を増やし、詰め込みをやめて子供の安全を守ること。
七、必要な人が権利として生活保護を利用できるよう広報し、水際作戦をやめること。
八、国民健康保険の子供の均等割を直ちにやめること。
九、介護保険料を引き下げ、希望する人が必要な介護を受けられるようにすること。
十、中学卒業までの子供医療費無料、妊産婦医療費無料を、所得制限なしに国の制度としてつくること。自治体への国のペナルティー(国保への国庫負担金の減額)をやめること。

一覧に戻る