請願

 

第204回国会 請願の要旨

新件番号 1557 件名 レッド・パージ被害者の名誉回復と国家賠償に関する請願
要旨  一九四九年から一九五〇年、その後にかけてアメリカ占領軍の指揮の下、日本政府と財界が積極的に加担し、日本共産党員と労働組合活動家を企業の破壊者などの烙印(らくいん)を押して解雇し、強制的に職場から追放した。レッド・パージの結果、被害者と家族は計り知れない損害を被り、自ら命を絶った人さえいる。また、国民生活の向上、自主的な経済復興、民主主義の確立などを掲げた運動は大打撃を受けた。しかし、日本政府や財界が謝罪したことはなく、被害者への救済策も行っていない。このことが今日、職場で思想差別が続いている根っことなっている。日本弁護士連合会(日弁連)や神奈川県弁護士会(旧横浜弁護士会)がレッド・パージは憲法を踏みにじった人権侵害行為であると断じ、被害者の名誉回復と補償を含む救済措置を求めて政府に勧告したことは画期的である。
 ついては、基本的人権の侵害は許せないという立場から、次の事項について実現を図られたい。

一、国は、レッド・パージが憲法やポツダム宣言などをじゅうりんした無法・不当な弾圧であったことを認め、被害者に謝罪すること。
二、国は、日弁連の勧告に従い、レッド・パージ被害者への名誉回復と国家賠償を速やかに行うよう特別法を制定すること。

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