請願

 

第204回国会 請願の要旨

新件番号 1233 件名 七十五歳以上患者負担二割化の徹底審議に関する請願
要旨  政府の全世代型社会保障検討会議の最終報告で、現在原則一割である七十五歳以上の高齢者の医療費患者負担を原則二割とすることが方針化された。単身で年収二百万円以上、夫婦では年収三百二十万円以上の世帯を対象に二〇二二年から始めようとしており、対象の高齢者一人当たりの自己負担額は平均十一万五千円となる。しかも、今後は更に生活が厳しい低所得世帯にまで原則二割負担を広げるばかりか、三割負担の対象をも広げようとしている。今の高齢者の生活苦は深刻である。年金は減らされ続け、税金は様々な控除の廃止や消費税増税が続き、介護や医療の保険料負担も強まるばかりである。高齢者は病気も多く、医療をより必要とする。既に収入における患者負担の割合は、現役世代の四~五倍であり、そのために受診を我慢する傾向も明らかになっている。それが患者負担二割=実質二倍負担となれば、高齢者の命を必ず危うくする。菅政権は、現役世代の保険料負担を軽減するため高齢者に応分の負担をとしているが、これは違う。この患者二割負担で一番軽減されるのは、国などの公費負担である。また、医療における公費負担の削減は、高齢者から始まり全世代に波及していることが、これまでの流れからも明らかである。
 ついては、高齢者の生活と命を守り全世代の健康を守るため、次の事項について実現を図られたい。

一、七十五歳以上の患者負担二割化に対しての徹底審議をすること。

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