請願

 

第204回国会 請願の要旨

新件番号 616 件名 共に生きる社会を目指して障害者権利条約が規定するインクルーシブ教育の実現を求めることに関する請願
要旨  日本政府は、二〇一四年に障害者権利条約を批准した。第二十四条では、誰をも教育のあらゆる段階でクラスの一員として受け入れる教育を保障している。条約批准とともに、障害者基本法の改正や障害者差別解消法の制定など条約内容の実現が進められてきたが、教育においては第二十四条に規定されているインクルーシブ教育が全く実現されていない。二〇一三年に学校教育法施行令が一部改正され、就学先は本人及び保護者の意向を尊重して決定することになった。しかし、どの子も共に学ぶためのインクルーシブ教育を実現する制度に転換されておらず、障害のある子供が普通学級で共に学ぶことが困難な状況にある。また、全体の児童生徒数が減少しているにもかかわらず、特別支援学校や特別支援学級、通級指導教室という分けられた場で学ぶ子供の数は驚異的に増加している。共に学び、共に育つことは、障害のある子にも障害のない子にも質の高い学びとなる。
 ついては、共に生きる社会を目指して、障害者権利条約が規定するインクルーシブ教育を実現するため、次の事項について実現を図られたい。

一、全ての子供が一緒に学ぶことを原則とし障害のある子供の普通学級への就学を認めること。
二、全ての子供が一緒に学ぶための合理的配慮の提供が必ず行われるようにすること及びそのために必要な予算を確保すること。

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