請願

 

第204回国会 請願の要旨

新件番号 1 件名 七十五歳以上医療費窓口負担二割化に反対することに関する請願
要旨  二〇一九年十二月に発表された政府の全世代型社会保障検討会議中間報告で、現在原則一割である七十五歳以上高齢者の医療費窓口負担について負担能力に応じたものへと改革していくと強調され、一定所得以上の人を対象とした二割負担を導入することが盛り込まれた。今後、団塊の世代が七十五歳以上になり始める二〇二二年までに実施できるよう法制上の措置を講じるとしている。社会保障のためだと消費税を一〇%にまで引き上げながら、同中間報告は新たな負担を高齢者に押し付ける内容である。これでは高齢者の生活はますます苦しくなってしまう。高齢者の所得の多くは公的年金が占め、公的年金のみで生活している世帯も多い。その年金も減らされ続けて、二〇二〇年には二〇一三年比で実質支給額は六・四%も減っている。さらに、高齢者の貧困化の深まりで、生活保護を受給している高齢者世帯は安倍政権下で一・二倍以上に増えた。これ以上の負担増は大幅な受診抑制を引き起こし、高齢者の生存権が脅かされることになる。負担能力に応じたものへと改革していくというのなら、税や社会保険料での徹底こそが求められる。高額所得者からの保険料を能力に応じた負担とすべきである。また、国の社会保険財源の確保を消費税と働き方改革ではなく、兵器爆買いなど軍事費等の無駄を省くこと、早期発見、早期治療や薬価の見直し、大企業や富裕層への課税強化によって公費財源を確保すべきである。後期高齢者の医療費窓口負担二割化は、高齢者の暮らしと命、健康を守る上で大きな影響を及ぼす。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、七十五歳以上の医療費窓口負担を二割にしないこと。

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