請願

 

第203回国会 請願の要旨

新件番号 421 件名 若い人も高齢者も安心できる年金制度に関する請願
要旨  金融庁が、老後の生活には年金だけでは足りないとして、若い頃からの投資などによる資産形成を国民に求めた。消費税を上げ年金を減らす一方で、自分で二千万円蓄えろという、こんなひどい話はない。二〇〇四年に、公明党の坂口厚生労働大臣(当時)が百年安心年金として導入したマクロ経済スライド制度は、年金給付を自動的に削減する仕組みである。二〇一九年度の年金は、物価が一%上がっているというのに僅か〇・一%増の改定にとどまった。この六年余りで物価は五・三%上がったにもかかわらず、年金は〇・八%も下がった。現在の基礎年金は満額でも「健康で文化的な生活」(憲法第二十五条)には程遠く、そこから医療・介護保険料が差し引かれて可処分所得は減り続け、高齢者の貧困が広がっている。
 ついては、現在の高齢者と若い人の将来の生活を成り立たなくする年金引下げの仕組みを一掃し、若い人も高齢者も安心して暮らせる年金制度をつくるため、次の事項について実現を図られたい。

一、年金引下げはやめること。際限のない年金引下げの仕組みである「マクロ経済スライド」は廃止すること。
二、六十五歳の年金支給開始年齢をこれ以上引き上げないこと。
三、全額国庫負担による「最低保障年金制度」を早急に実現すること。
四、当面、基礎年金の国庫負担分月三・三万円を全ての高齢者に支給すること。
五、年金積立金の株式運用をやめ、年金保険料の軽減や年金給付の充実など被保険者・受給者のために運用すること。 
六、年金は隔月支給ではなく、国際標準の毎月支給にすること。

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